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街場の表情 その②
昨日に引き続き、さらに駆け足の視察。車で豊中、吹田、摂津、高槻を
回ってみた。
それぞれ隣接した地区だが、まったく表情の違う街であることを改めて
実感。以前より気になっていた地区だけに、実際目にしてみると様々な
ことが解る。
豊中・吹田はニュータウンが拓かれて40年。すでに壮年期に入ろ
うとしている街並みは、当初より計画的な都市であり、新たな開発を阻
んできた。
それ故、住民の年齢層は高止まりし、若者の姿が少なく感じた。
一方、高槻駅周辺は再開発が進み、計画的な都市整備が進んでいるよう
だが、そこを離れると、大手企業の工場や流通用倉庫が建ち並び、その
間に郊外型商業施設が出店する独特の風景を形成している。
また、摂津近辺は中小の工場や倉庫、事業所と住宅が密集し、特徴に乏
しい匿名的な雰囲気が逆に独特の風景を醸し出す。
ここでは、比較的高階層をターゲットにするスーパーマーケットでも、
取り扱い商品の幅が狭く、従業員の士気も低かった。
ロードムービーのように階層格差を一気に見られる取り合わせに気が滅
入ったが、次回はそれら地区をつなぐモノレールに乗ってみたいと思う。
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【2008/05/19 02:18】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
街場の表情 その①
今日は、鶴見区・城東区・東成区・天王寺区・生野区・阿倍野区・東住
吉区・平野区を自転車で視察した。自転車なので駆け足だが、それ故の
街の表情の変化が手に取るように解り、それぞれの特徴を捉えるにはベ
ストな方法といえる。
なかでも特徴的なところは、高級住宅地がある阿倍野区。天王寺を南下
し、松虫を過ぎたあたりから雰囲気が変わる。生活環境を知るために、
スーパーや商店街に立ち寄るようにしているのだが、ここでもやや上層
よりのスーパーが出店していたので入ってみた。
予想通り、店舗は小振りながら商品アイテムは豊富で、鮮魚や精肉は専
門店並みに揃っていた。
因みに、他の地域の(特に階層的に下方の分布が多い地区)スーパーで
は、特色はなく、どこも似たような商品展開になっているし、鮮魚は切
り身で、特段変わった魚があるわけではなく、野菜も元の姿まんまは少
ない。(2分の1やカット野菜、水煮パックなど)
さて、阿倍野区や東住吉区では町並みも古く、高齢者が目立った。こう
いう地域には大型店が出店しにくく、結果、昔ながらの商店が生き残っ
ている。
たとえ、子や孫が下層へ降下しようともセーフティネットとして上の代
がフォローできるのである。しかし、それもあと僅かしか間がないよう
だ。
街は年老い、新たな住宅や店舗に取って代わられようとしている。
【2008/05/18 01:52】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
高等教育現場
現在、高校の授業でフリーターやニート、ワーキングプアが扱われてい
ることは聞いていたが、その教材として新聞のルポルタージュ記事が引
用されていた。
内容は新自由主義の政策下にあって、階層下降を余儀なくされたワーキ
ングプアの悲哀を淡々と語ったもの。
もちろん現実を直視するという面では、NPO法人「もやい」等の
活動は知っておいた方がよいのだろうが、まだまだ自己意識の高い高校
生には現実味が乏しく、却って逆効果のような気がしてならない。
文科省では、非正規雇用から起こりうる自立不能な若者を減らすべく、
教育現場に取り入れているようだが、これでは成果至上の個人主義を全
てとし、階層下降してしまった者を単なる怠惰と見てしまう可能性があ
るのではないだろうか?
現に彼ら現役高校生は、ニートやフリーターを負け犬と捉えているよう
な気がする。
しかし、資本側にあっては雇用調整のきく非正規雇用を減じるはずもな
く、フリーターや日雇い、パートの需要は当面増えることはあっても減
ることはない。
さて、そんな高校生がいざ社会に出る段になって(特にゆるゆると学生
生活を送ってしまった人にとって)現実はことさらクールなのだ。(成
果至上の個人主義だからね)。
目の前には、あんなに忌避していた非正規雇用しか取るべき道がないと
したら、遅かれ早かれ自己否定に陥ってしまったとしても、当然なのか
も知れない。
リアルを見せるのはいいが、行く末に責任のある対応を、教育現場も家
庭もとらなければならない。
【2008/05/13 01:09】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
派遣という生き方
知り合いの製造業者が派遣社員を雇用していた。軽作業が主だったが、
まじめな働きぶりで、正規雇用に切り替えた。(紹介予定派遣ではなく
個人的に)
ところが、その会社は規模が小さく、下請けの仕事が多いため就業時間
が不定期で責任の範囲があやふやだったため彼の意欲は薄れ、作業効率
は低下した。程なく辞職を申し出たそうだ。
彼にとっては自分の時間が大切だったわけで、仕事は生きていくだけ稼
げればよかったと言うだけ。ある意味派遣の自由さが身に染みついてい
たようだ。
彼の名誉のために申し上げるが、仕事の能力は問題なく、人当たりも話
し方も非常に好感の持てる青年(30代半ば)であった。
適材適所とはいうものの、それはある意味上から目線。各々の個性を汲
み取らないと生産性は損なわれ、作業効率は低下する。
意識の改革が先なのか、個性の尊重が重要なのかは今後の課題ではある
が、優秀な能力を活かす手だてを雇用する側、される側ともに明確にせ
ねばならない。
ちなみに当の彼は派遣に戻ったそうだ。
【2008/05/07 02:15】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
演じる
ペルソナという言葉をご存じだろうか?仮面の意味を持つこの言葉、心
理学では人が生活上演じている役柄を指す。
例えば、会社に行けば部下を束ねる課長役の自分と、家に帰れば子供達
の父親であり、妻に対しては夫役の自分という三つの役柄、つまり仮面
をつけていることになるが、人はこのような配役を得られないと安定し
て暮らしていけない。
なぜならそれこそが他者の目から見た個人を識別する記号であり、自分
自身にとって社会の一員であるという認めになるからだ。
そこで、このGWはそこに注目してみた。(それだけじゃないんだ
けど)
まずは父親役。日頃子供に対しては無関心を装っていた父親が、俄然父
親になろうとする長期休暇は今に始まったわけではないが、突然心強い
親父を演じようとキャンプになど出かけると、子供は戸惑うばかりかウ
ザがってしまい父親は孤立することに。
清純派アイドルだってイメージチェンジには慎重を期すっていうのに、
突然の路線変更はいただけないでしょう。
つぎに母親役。家族仲良しをアピールするべくショッピングモールへの
お出かけ。家にいてもいつもと同じ家事をしなくちゃいけないし、さら
に家族フルメンバー揃っていたりすると、一日中食事の用意をするはめ
に。それではたまらないとばかり、出かけることを提案。しかし、行楽
地はどこも人であふれかえっているし、お金もかかる。旅行なんてとん
でもない。で、ショッピングモールである。
お買い物=母親。オッケー。家族でおでかけ(車を運転)=父親。オッ
ケー。
ファーストフードで軽い昼食(カロリーは軽くないけどね)、夕食は回
転寿司か焼き肉、それともバイキング系?これで母親役をこなし、なお
かつ手は抜ける。(決して揶揄しているわけではないけど)
そして子供役。お出かけの車中ではヘッドフォンで音楽?携帯ゲーム
機?手にはスナックや飲み物?それが子供らしいっちゃらしいのがこの
頃である。
嬉々としてショッピングに勤しむ母親、家族の移動要員と化した父親。
そんなこと知ったこっちゃない子供。
家族を演じるのも楽ではないし、何処に向かっているのやら。いまや地
域性すら薄れ、日本中ステレオタイプの役者達が増えている。
【2008/05/07 01:39】 | 未分類 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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